Toshiko Kamada
肥えた意識

家の前の小さな土地。
ここは私の畑だと言ってみたところで、本当は私のものではないよね。
ここは地球の表面のほんの一点。誰のものでもない。
畑の土を肥えさせて、土を増やそうとしてるのだけど、それも、地球の表面をほんのごくわずかに分厚くしようとしているようなものだなあ。
それでも、作物がうまくならなくても、硬かった土が、前より少しづつホクホクした土になっていくことが、なんだかとっても嬉しい。
葉っぱや草が、新しく土になっていくのが、妙に嬉しい。
ほんのちょっとでも地球が肥えていっているのだ。
そんなことがあちこちで起これば、地球は確かに肥えていっているのだ。
そこから育つものの恩恵の全貌を、私たちはまだ知らないかもしれないけれども。
ところで、土と意識はなんだか似ている。
意識というものを感じてみると、硬かったり、柔らかかったりするよね。
硬い意識に何かが作用すると、構造が変わって、柔らかくなるのだから、
ほら、土とよく似ているよね。
ホクホクした意識になっていくことも、とっても嬉しい。
他の生き物の意識とつながって、意識が広がっていくことも、妙に嬉しい。
だから、
私の意識を柔らかくすることは、
地球の意識をほんの少し柔らかくしているのだと思う。
そんなことがあちこちで起これば、地球の意識も肥える。
地球の意識が肥えていけば、育つものも変わるだろう。
地面に種を撒き、苗を植え、実と森が育つように、
意識に種を植え、苗を育てていくことで、肥えた意識は、
どんな新しい創造を実らせるだろうか。
私たちがまだ知らぬどんなものを、どんな景色を、どんなビジョンを、
この星の上に出現させるだろうか?
土と意識を肥やす仲間を募集している。