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  • 執筆者の写真Toshiko Kamada

大きな目標をあきらめていたことを思い出したあなたへ


それはもうすっかり別の人の目標のようになっていました。

そんなことを望んだ日々もあったっけな。

でも、私の人生にはもう起こらないことなのだと思い直したので、

諦めたのではないと、思うようになっていました。

それはこのところ、ちっとも私の心をかき乱したりもしなかったのです。

その目標は誰か他の人のものでした。


ところがある晩、それは突然、舞い戻ってきました。

それを望んでいた私と一緒に、するっと私の胸元に入り込んで、

ずっとそこにいたかのように、体温を持った生き物のように、

そこで熱を発し始めました。


その目標は再び私の人生の一部になる可能性を感じさせ始めました。

そんな私の人生もあるのかなと。

いったいぜんたいどこで忘れたことにしたんだったのか。

それは昔とはすこし違う姿で、ちょっと泥とか葉っぱとかくっついてるみたいに、

姿がはっきり見えにくいんだけど、間違いなくあの目標でした。


私は、この目標を諦めた頃よりも

少し用心深くなっていました。

少し臆病にもなっていました。

そのかわり、少し忍耐強くなっています。

少し打たれ強くもなっています。


ずいぶんと時間がかかってしまったけれど、

この目標は、脱皮するかのように柔らかい姿を

いま生き生きとあらわしはじめています。


私はそれをじっと見つめてみます。

前よりも落ち着いて、じっと見つめてみます。

深呼吸をして、諦めてしまった昔の自分に声をかけ、

他の誰かのようにならないといけないと思っていた昔の自分の肩をそっとたたきます。


それから、もう一回深呼吸をして、

このままの私で、この目標にもう一度向かってみては?

と尋ねます。

何も誤魔化さずに、

この私で、もう一度この目標に向かって、

自分を成長させてみようかね。

たくさんの寄り道、回り道が、言い訳ではあったけれど、

今からは、それがこの目標への肥やしとなるのだから。


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