Toshiko Kamada
出入り自由自在
ガラスの玉をそのまま経験したい。どうしたらできるのか?ガラスの玉を砕いてから、すべての破片をよく調べて、集めて綺麗に元の形に戻したとしても、ひび割れだらけの玉は、もう決してもとの透き通った玉と同じではない。自分が知覚した情報を集め、他の人の知覚した情報を集め、それをどんなに緻密につなぎ合わせても、その情報のコラージュと知覚したつもりの本体とは全く別物だ。学生の頃、そんな未熟な疑問をし続ける私に、ある教授が耳を傾けてくれ、丁寧に答えてくれた。「その通り。決して同じにはならない。ただ僕はそれがどこまで近づけるかを試してみたいんだ。君がそのままを経験したいなら、それは別の道だね。」わかってもらった満足感を胸に大学院を中退した私は、別の道を歩き始めた。試行錯誤の道の途上でアバター®に出会い、ガラス玉をそのまま経験することがこんなに簡単にできることに驚いて、その後20年教え続けている。マインドの中にいると、世界は言葉と概念に満ちていて、それはそれは興味深いコラージュだ。マインドの外に出ると、宇宙から地球を眺めているようだ。出たり入ったり、地球を眺めたり、地球になったり。出たり入ったりする術を身につければ、何にでもなれる。あなたは何を経験したいだろうか?私は、さて、次は何を経験しようか?