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  • 執筆者の写真Toshiko Kamada

アイデアの生まれる心の状態


独創的。

心踊る言葉だが、それがどうやったら生まれるのか、皆目検討がつかなかった。

ところが本屋さんで立ち読みした小さな本が、新しい視点をくれた。

ジェームズ・W・ヤングの『アイデアの作り方』cccメディアハウス

「アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせだ。それは、事物の関連性を見つけ出す才能によるものだ。」という原理。

この本の面白いところは、実際にアイデアが生まれる工程を、5つの段階でしめしてくれているところ。

立ち読みで読み切れるほど薄い本だが、実践する気がある人には、ものすごく役に立つ本だと思う。


既存の要素の新しい組み合わせを見つけ出す。なるほど、新しいアイデアというのはそういうものかもしれない。

その原理がわかった後は、実際にものごとの関連性を見つけ出す能力が必要だ。その心の訓練を5つの工程を踏みながら進めて行くという技術の習得なのだという。詳しくは本に譲るとして、私が心が惹かれたのは次のところ。


まずは資料集めをして、豊かに知る必要があるのだが、その次にそれらの関係を見い出すためには、

「心の触覚で触ってみる」のだとジェームズさん。

この辺からは、私の独断と妄想が広がって行くので、本に興味のある方は、実際に読んでくださいませ。


「心の触覚で触ってみる」

そうだ、頭で考えていてもここからはうまくいかない。心の触覚で、一つ一つのことを感じたり、互いの関係を感じたり。何かこう意識の中のそういう辺りで感じあわせてみる。

考えを超えたところで、それらが響き合い、しばらく眠ってみたり、突然ひょっこり顔を出したり、潜ったり、飛び上がったり、触手が伸びてきたり。。


そしてある時、突然、ひらめく。新しい組み合わせの誕生だ。組み合わさったら、すっかり姿を変えるものもあるのかもしれない。


この感覚は何かに似ているなあ〜と感じていたら、ひらめいた!

台所にある材料で創作料理を思いつくときの感じだ!


冷蔵庫の中を眺め、野菜のかごを眺め、残り物の皿を眺め、庭の菜園を眺め、考えるともなく感じあわせている。

すると突然、史上初の組み合わせを思いつくのだ。インスピレーションが消えないうちに、さあっと作って、

「〇〇と△△と□□の⭐︎☆風◇◇のせ」の出来上がり!新しいレシピの誕生だ。


同じ材料でも、「何もないから冷蔵庫のあり合わせで作ったんだけど、、」と言いたい気分の時は、この新しいアイデアが生まれる心の状態ではない。前に作ったことがあるか、あるものでしょうがなく妥協して作ったかで、つまり独創的な一皿にはなっていない。


この台所での経験を思い出したことが、アイデアを産むときの私の新しい基準点になった。

これも、既存の要素の新しい組み合わせだな。「アイデアの作り方」の読書経験と、台所で急に料理を作る必要に迫られたときの経験。


ひらめくには、「心の触覚で触ってみる」ことが必要なのだ。


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